さよならなんて云えないよ(美しさ)

 今日の日記は長いですよ。帰ってきて、辻希美加護亜依モーニング娘。を“卒業”するというニュースを知りました。自分の中で衝撃がそこまで大きくないのは、僕がこの二人の熱心なファンではないからというのもあるし、すでにそれ自体は半ばシステム化された、卒業という現象に対する麻痺もあります。例えば、僕は恐らく、この先、石川梨華が卒業しようが、それなりのショックこそあれ、甚大なショックを受けることはないでしょう。それは、いつだって“そして静かに心は離れてゆく”もの、だからかもしれません。ただし、やはり、あの彼女たちの姿が、この先見ることは出来ても、いつかのそれとは明らかに違うものであろうことは、切ないことです。あの娘たちが、ブラウン管の中にいる姿、コンサートで動く姿、僕は好きでした。やがて僕らが見つめた時間や、彼女たちを呼んだ名前など、いつか、遠くへ飛び去って、そういうの、確かに僕とは関係ないんだけど、別段嬉しいことではないですよ。やはり。
 なんとなく小沢健二の「さよならなんて云えないよ」が今の気分にぴったり合うので、以下引用します。

南風を待ってる 旅立つ日をずっと待ってる
“オッケーよ”なんて強がりばかりをみんな言いながら
本当は分かってる 二度と戻らない美しい日にいると
そして静かに心は離れてゆくと