9月30日の日記、ふつうの。

今日は普通の時間に出社。事業本部の月次集会、という名のアジ演説を聞く。聞いてはいた内容通りだが、またぞろ組織を変えるため、その説明とか。ここは、もう何年も問題から目を背け続けている組織だと思うので、案の定空洞的な話が続く。誰も地に足がついた話はしない。というかどうも、わたしが、いや、わたしたちが地面だと思っているのは、今の上位管理職連中にとっては地面ではないらしい。まあでも、わたしだってアジ演説はしたことが何回かあるが、あれはおそろしいもので、いざそちらの立場に立つと、そのようにドーナツの中心めいたことを言わざるを得ないような圧が発生するものである。見えてるものを見えないふりをしたり、不安から、信じられないものを信じ込んだりするものである。ああ、別部署の部門長が、コンサルファームが作ったキーワードをなぞっている。そして、別の話になるが、挨拶をもっと明るく、など話している。確かにこの業界、顧客が自社オフィスに来てもろくに挨拶もしない、なんてことはあるし、ウチもそうだろう。それは確かに反省すべきだ。

ただ、そう言うお前はこっちが挨拶してもろくに返して来やしないのをわたしは知っている。だから、あなたの言うことはほとんど誰もまともに聞こうとしないのだよね。

といったハートフルなシーンが続き、集会は1時間ほどで終わる。どうしてこうなるのか。端的に言うとみんな、ちょっとずつ面倒くさがって、その積み重ねがまっとうな議論や対話の時間を削って行くからだ。結果、まともにやるには時間がなくなる。そして、目先の小さな小さな政治や辻褄あわせに終始するのだ。

いずれにせよ、ある程度以上の規模の組織で数字責任を持つ管理職なんて、いびつな精神でないとやってられないのだが、最もいびつなのはそのいびつさに本質的には気付かないでいられる能力を持つこと、かつ、それこそが短期的には有用であることだ。

集会後、社内S事業に関する打ち合わせ。先月炎上の火消しで入ったのだが、なんとか大破綻を防いでギリギリで進めていた仕事の納期が急に延期になった。事業運営上はどうかと思ったが、直近では助かる。素直だが筋の良くないディレクターとやたら外罰的なディレクターの管理で手一杯だったので、正直ありがたい。

その後、外出。U社へ。きちんと提案して取ってきた案件でこちらの事も一定以上信頼してもらえていると感じられる顧客のため、この打ち合わせは苦ではない。

終了後、喫茶店で同僚と週明け提出するZ社向け追加提案資料作成の打ち合わせ。認識を色々アイディア出しながら合わせ、あとはオンライン麻雀や下期の組織を機能させるための動きの意識合わせなどに興じたのち、帰宅。エヴァの再放送やジョジヨ4部のアニメを見た後、おもむろに思い立ち携帯で日記を書いている。のが今である。いわゆるこれがひとつのサラリーマンの1日である。