本当の日記を考える 第2回

前回までのあらすじ●
 ほんとうの日記を探す旅に出た綾川は、闇の日記皇帝ワルニッキーが送る刺客、忍び寄る悪の日記使いどもと死闘を繰り広げ、愉快な日記仲間たちと共にドタバタと艱難辛苦な珍道中の末、とうとう現世と日記の国の境目である黄泉日記坂(よもつにきさか)にやってきた。全ての日記の力の根源を示し、“その書に従い日記を書いた者は世界を支配する”と言われている究極の日記指南書<日記・オブ・ザ・サン>が眠ると言われる日記の国。綾川らはなんとしても黄泉日記坂を下り、闇の日記勢力より先に<日記・オブ・ザ・サン>を手に入れるため日記の国へ行かなければならないのだ。「決して後ろを振り返ってはいけません」、黄泉日記坂で出会った美女はそう綾川に告げた。果たして彼女は味方なのか、はたまた敵なのか!? そして、黄泉日記坂を歩む綾川一行を追う、ワルニッキー配下の闇日記六道衆「ニッキーシックス」が一人、“言及のハテナ”の影が妖しく踊る。奴は巧妙に綾川たちの後をつけ、「黄泉日記坂で決して振り向いてはいけない」という掟を狡猾に利用し、背後から気付かれないうちに致命の一撃を加えようとしていたのだ! 言及のハテナ最大奥義、「撃滅リファラー言及壊」がいま迫る!危うし、綾川!うしろうしろ!

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 と、実はあらすじが前回と関連性のない全くの嘘であり大げさであり紛らわしい感じなのですが、皆目気にせず本題に入ります。本当の日記とかそもそもないっすよねー、なんて言って投げ出した前回ですけれど、ええと、それは投げ出したんじゃなくて本当に思っていることで、まあいいや、その結論は僕の中で変わってないものの、もう一つ注目すべき日記スタイルがあるのでちょっと紹介してみます…。
 またバキの話で恐縮なんですが、いわく、真の護身術を身につけると、つまり「護身が完成」すると、もはや武術的技巧がウンやらヌンやらの話ではなく、「そもそも危機に辿り着かない」、自分の身を危険に晒す出来事に端から遭遇しない、身体が遭遇することを拒むのだそうです。バキでは達人・渋川先生が護身を完成させていましたが、彼に危機が迫ると、彼は何もないところで転んで進めなかったり、大きな地割れが行く手を阻む幻覚を見てしまい前に進めない、といったあれな老人ぶりを発揮し……そう、これは、実は、日記についても似たようなことが言えるのかもしれません。
 つまり「真の日記」が完成すると、そもそも日記に辿り着かない、書こうとする意が発生しないのであって、書こうとすると吐き気がする、目がすごい勢いで回転して焦点が定まらない、会社に出勤すると嘘を吐き公園に出勤してしまうなどの日記拒絶反応が起こるのではないでしょうか。僕は目は回転しないですが、書こうとすると軽く吐き気くらいはするので、これは真の日記に近付いているということなのかもしれません…。あと一番最後のは日記拒絶ではなく出社拒絶でした。この真の日記仮説が本当のところどうなのかは全然わからないのですが、まあとりあえず今の僕はこれまでの人生で五本の指に入るくらいてきとうなことを言ってるのは自分でもなんとなくわかります。
 ごめんなさい、もうこんなこと書きません。ねむいですが今から仕事します…。