それは舞い踊るオタのように

 先日、僕らの仲間、モーオタさんを見かけました(モーヲタと表記しないのは、まあ個人的にその書き方に抵抗があるからです)。所用により横浜方面に行く必要があったため、東急東横線に乗っていたのですが、「推し」という単語が聞こえてきたのでそちらを見てみると、Gatas Brilhantes HPベンチコートに身を包んだ人や、ハロプロメンバーの写真をプリントアウトした紙を眺める人などの剛の者が…。これがオタでなくてなんであろうか、と僕は彼らの会話に聞き耳を立てたのですが、どうも彼らは話している内容もオタオタしい上にひどく五月蝿い、あげくヤンキー追従型威圧口調を駆使する、歪んだマッチョイズムに囚われているように見える典型的なアピール系オタ*1さんたちだったようで、車内の注目を悪い意味で集めていました。これ見よがしに足とかぞんざいに組まれても、こちらとしてはうわあかっこいいですね、くらいしか言うことがないですし、おまけに彼らがいるゾーンからは異臭がした…。って、いや日記だから誇張しているわけではなくて、あれはマジ異臭だったのであり、僕の鼻は確かに長らくFUROに入っていないであろう人間のスメルを感じたのでほんとびっくりした。


 まあ、一番偉そうに喋ってたオタさんは、放っておくと「俺、昔はやんちゃしてて、茨城の3分の1をシメてたんヨ?」などとウルトラ☆ドリーミーなことを言い出しかねない勢いで自慢めいたお喋りをやめませんでしたし、バイオ異臭ハザードの発生源と思われるオタさんは、他の乗客数人の顔を歪ませ、隣の車両へと移動せしめるほどの威力を誇っていたりして、なかなかデストラクティブな光景が展開されていました。別にオタオタしいのはもちろん悪くないし、それだけなら僕もオタなのでとやかく言わない(言えない)んですけど、こいつらはちょっとMEIWAKUすぎ…。プラス異臭斬り!という感じで、MEIWAKU度もマグネットコーティングを施したガンダムのように格段にアップ…。そういえば、僕の出身高校は、東横線沿線にある学校の中でも、電車内でのうるささや迷惑っぷりで有名だったようで学校に苦情がしょっちゅうきていたのですが、彼らはあれを超えるかもしれない。というかお前ら、そのどうしようもない口で美貴ちゃんがとか梨華ちゃんがとか言うな。


 ウップス!お口が過ぎました。ごめんなさい。アイムソーソーリー。ともあれ、ここまで類型的なイヤオタがいるのか、と感慨にふけっていたところ、埃っぽいのでふと周りを見てみると、白い毛が大量にふわふわと舞ってらっしゃる。おや、と、よく観察すれば、それはバイオオタさんのダウンジャケットから、わざとかしら?くらいのありえない勢いでこぼれ落ちている羽毛だったので、車両内の乗客はとんだエアポリューションの到来に一同凝固。明らかにお前なんだから気付けよ…そして毛の飛散を止めなさい…。ちなみに、ハロプロ美少女たちの画像を眺めるオタさん達の対面には、ハロプロキッズくらいの年齢の女の子が座っていましたが、精神的な外傷を受けていないかが危惧されます。地獄。あのよく晴れた日の午後、東横線の車内にオタ芸ならぬオタ毛が舞った…。

*1:オタの類型のひとつとして、「オタ知識を大声でかつ早口で喋る」「やたら偉そう or 強そうアピールをする」などが挙げられます