ダンスするのだ

 なんかアポ、業界風に言葉をひっくり返すならポアというか、依頼をしなきゃいけなくて、その依頼するべき相手の方は気さくで陽気でいい感じの方ですよ、依頼も楽ですよ、なんて事前情報があったものだから意気揚々とお仕事電話をかけたのですが、かなり冷たい感じの対応をされ、依頼は断られました! あれ…この人陽気で気さく……って…あれ?
 どんよりとしてきたので、明日を生きてゆくために理由を考察してみます…。
1.先方が忙しかった … 先方からこんな電話取ってらんねーオーラがすごいでまくってた(主観)ので、この可能性は高いです。
2.社会人として致命的な問題が僕にあった … この線も否定できませんね…。礼儀を逸していた、とか…。いや、でも、ちゃんと、たぶん、ちゃんと電話をして…僕は…そのはずで…。
3.NGワードに触れてしまった … よく、漫画なんかでは、普段ニコニコしているのにある言葉や行動がスイッチとなって突然豹変するキャラ(例:ハート様など)が出ます。もしかしたら、彼もそうだったのかもしれませんね。今ごろは先方の社内が血の海に!? 僕のせいで…。
4.別人だった … 電話先の相手が別人、ドッペルゲンガーだった…というのもよくあることです。また、彼がいわゆるエイリアン・アブダクションを受けた可能性も疑ってみるべきでしょう。電話越しなので脳に埋め込まれたチップは確認できませんでしたが…。

結論:考えるだけ無駄っぽい。

idはダイアラーを一意に識別します

 先ほどの日記で、僕のはてなダイアリーが「はてなブログ」としてアンテナに表示されてしまう件について書きましたが、そのことを友人(id:type99)に相談したところ、

綾川 の発言 :はてなブロッガーだなんて仲間はずれ感があるよ。
宮本 の発言 :いいじゃんオンリーワンだよ
綾川 の発言 :はてなにひとつだけの花かしら…
宮本 の発言 :はてなのアンテナに並んだ、色んな日記をみているよ

という答えが返ってきて、僕は落涙と共に開眼しました…。これからは元々特別なオンリーワンであることを自覚し、はてな道に邁進したいと思います!勢いで替え歌も作りました! よかったら聞いてください…ちなみに、世界に一つだけの花、は個人的に「2003年度 聞いててどんよりした気分になる歌」部門1位でした!

はてなに一つだけのダイアリー」

はてなのアンテナに並んだ いろんな日記を見ていた
人それぞれ好みはあるけれど どれもみんな日記だね

それなのに僕らダイアラーは どうしてこうも比べたがる?
一人一人違うidを持つその中で 一番になりたがる?

そうさ僕らは はてなに一つだけのダイアリー
ひとりひとり違うネタを持つ
その日記を更新することだけに
一生懸命になればいい

 うあーなんだこの替え歌…ひどい…

Null Pointer Exception

 朝起きたら布団がぐちゃぐちゃになっていて、それというのもどうもホラーな夢、おばけドリームを見ていた所為かうなされてたっぽいからだと思うんですが、近頃特に心を抑圧された記憶など無く、うなされる要素がまずもってないのに不思議です。それとも気付かぬ内に、潜在意識の中に心のダークマターでも溜まっているのでしょうか。潜在的なものが顕在化される時、人はその暴威にまず抗えない、とはよく聞くことです。となると、例えば職場などでそのデスイベントフラグが立ち、ダークマターが顕在化し、うわああああなんて碇なんちゃら君よろしく職場の中心で叫ぼうものなら上司などに目をつけられ、むにゃむにゃな惨劇が起こった結果、数週間後には、ハローワークの中心で求職を叫ぶ僕という図式ができあがるかもしれません。それってまずいですね。
 ひとつ、その暗示的ダークマターの供給元、僕の深層意識を悩ませるものとして思い当たる節があるとすれば、それは、この日記「はてなダイアリー − くちづけのその後」を登録したのが四月一日であったせいなのか、皆様のアンテナに「はてなブログ − くちづけのその後」として登録されてしまっている…ことかもしれません。並居るはてなダイアリー、燦然と輝くはてなダイアリーの中に、ぽつんと、独り「はてなブログ」として登録されているこの寂寥感、僕なんかはてなのお仲間にも入れてもらえやしないんだ…といった案配のモリッシー感はなかなかのものです! 僕はこのまま、はてなダイアラーにはなれず、みにくいブログの子としてはてな生を送る他ないのでしょうか…。

昔書いたもの

 結構昔に書いた与太話(もちろん未完結)の冒頭部分が見つかったので、戯れに載せてみます。ニューアルバムを出した時のオアシスにインスパイアされ、ロックなサクセスストーリー、今夜俺はロックンロールスターだぜ、っていう感じのが書きたかったんですが、いきなり終わってしまいました。たぶん、すぐにロックをあきらめ、日記って言葉を使いたくなったからだと思います。あとところどころにパクリフレーズがあるのでちゅうい。あと最大の問題点はつまらないことです。

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 とたたたとたたたとたたたたん、とてったとたたたとたたたたん、とたた、たたとてたたた、たっ、たっ、たっ?って、ああ、わかんない! 休符を入れようとすると途端にこれなんだよね。もういい、難しいよ馬鹿。ちくしょう、リズム練習がこんなに難しいものだとは思わなかった…そう浅川はひとりごち、ロックスターへの道がいよいよ暗雲で覆い尽くされてきたように思って、うつぶせにベッドに大の字に倒れこんだ。
「ありえねぇー」
 リズム通りに叩けばいいんだろう、叩けば、なんて軽々しく思っていたおのれの浅はかさが気絶するほど悩ましい。これでドラムとの破局も見えてしまった。ギター、ベース、キーボード…習得しようとしては挫折した楽器連中が浅川の脳裏に浮かぶ。ギターなんてクソだ…ベースなんてもうご免だ…キーボードは論外、ロックじゃないね、ついでにドラムもファッキンシットだ…。彼はベッドルームでブルーにこんがらがっていた。
 思えばそれら楽器との間の結婚生活は短命であった。まず、ギターは弦が六本もあり多すぎること、典型的な理由ではあるが「F」のコードが押さえられなかったこと、なにより浅川の手先が不器用なことが離婚の決定的な原因だった。ベースは、これは弦の数も少ないしあるいは理想の結婚になると思われたのだが、浅川の技術的な限界によりその蜜月は終わりを告げた。もっとも、単純な3コードのロックを、演奏テクニックを無視するというパンク的、というかシド・ビシャス的な方法論で演り続けるのならば技術的な限界もさして問題にならず、ベースと浅川との甘いロックンロール生活も続き、メイクマニーへの赤絨毯が敷かれた可能性もある。しかし、不幸なことに、浅川はテクニック至上志向のヘヴィメタル原理主義者だった。パンクなんて、ギターソロもベースソロも無いじゃないか…格好悪いじゃないか……。それが浅川の持論であると同時に、彼の枷となっていた。彼はもっと、ベーシストならばうねるような高速ベース、タッピングなどを難無くこなす超絶技巧奏者を目指していたし、ギタリストならば「神」と呼ばれなければ意味がない、手が消えて見えるくらいの早弾きが出来ないとなる価値がないと思っていたのだ。そして最後に、キーボードに関しては、まあ浅川との性格の不一致だった。つまり、彼にやる気がまったく無かった。

 浅川にとって残された楽器は、もう無い。小学校の時習ったたて笛、幼稚園の時使っていたピアニカなど、やってやれないこともない楽器はあるのだけど、たて笛?ピアニカ? そんなのはロックじゃないし、早弾きならぬ早吹きをやろうとすると実際問題難しいだろうと思っていた。ロックな楽器が出来なければロックスターにはなれない、と考える浅川を救う手段として、ヴォーカル、という選択肢はもちろんあった。ただ、ああ、なんというのだろう、彼の歌はどれだけお世辞を尽くしても褒められるものではなかったのだ。技術と努力する意思こそ無いが、彼のロックンロールサクセスドリームは壮大に紡がれていたものだった。彼の脳内で、今までは、という限定付きで。
 彼は、要するにもう何も出来ない。浅川が歩むべきロックスターへの道はこの際はっきりと閉ざされた。

 この街でどんづまりから抜け出すには、ロックスターか日記スターになる他ない。ロックスターは自己に陶酔し、金持ち連中や日記連中を高みから見下ろし馬鹿にしつつ金を稼ぐ。日記スターはそんなロックスターを斜に構えつつ笑ったり、自身ははぐれ者を気取りはぐれる自分を自虐的に笑いの種にしたりで糧を得る。彼らはお互いそんなことを至上命題としていた。日記スターとロックスターはこの街で、奇妙で不穏な共生関係にあった。